秘すれば花。花は秘密にしてこそ「花」でいられる。(風姿花伝)

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「秘すれば花なり。秘せずは花なるべからず」

(世阿弥『風姿花伝』より)

クライアントさんによく伝える言葉の一つである。

これはどういう意味か?

例えば、手品やマジックを思い浮かべるとわかりやすい。

手品を見せられると、人は驚いたり、感動したりする。

「え!?どうなってるの!?」「意味が分からない!」「超能力!?」などと。

しかしながら、「種明かし」をされるとどうなるか?

「な~んだそういうことか」と白けてしまう。

推理小説などでも同様。

最初から犯人がわかっていたり、オチがわかっていたらどうか?

面白さや感動は薄れてしまうだろう。

このように手品のタネや、話のオチというのは「秘密にする」からこそ価値が出る。

そのことを世阿弥は風姿花伝を通じて伝えているのである。

 

これは、経営や投資でも使える大事なこと。

例えば、経営でちょっと成功すると、その成功の種明かしをしたがる経営者は多い。

「〇〇に広告を出したらうまくいきました」
「商品に〇〇の機能を入れたことが成功の秘訣です」
「〇〇のエリアが穴場でした」

など。

このような成功のカラクリを口外するとどうなるか?

ライバルがすぐに真似する。真似することで、カラクリの効果、効能はどんどん薄れていくのである。

「いやあ~自分はそんなミスは犯しませんよ」

と、思ってるかもしれない。

が、「テレビに出演しませんか!?」「大手〇〇の雑誌に出ませんか!?」と功名心をくすぐられると、人は簡単にコロッとやられてしまうから気をつけなければならない。

テレビはいまだに影響力がある。そこで成功のカラクリを公開したら、あっという間に広がると思った方がいい。

 

私が好きで参考にしている書籍に『長く稼ぐ会社だけがやっている「あたりまえ」の経営(岡本吏郎著、フォレスト出版)』がある。

カリスマ的な税理士の岡本吏郎さんによって書かれた経営指南書。そこにはこう書かれた箇所がある。

「私は、自分が稼いでいる秘中の秘は決して話しません。」

(『長く稼ぐ会社だけがやっている「あたりまえ」の経営(岡本吏郎著、フォレスト出版)』より引用)

当たり前と言えば当たり前の話である。が、情報化社会の昨今、その当たり前を無視してベラベラと口外してしまう人がいかに多いことか。

しかも、そのノウハウなどを販売してお金を得るなんて・・・と、岡本さんは警鐘を鳴らしている。

このように秘中の秘は、安易に人に話してはならない。

花は秘することで「花」でいられるのである。

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