自力を頼るべし。(一休禅師)

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経営や投資をしていると、ついつい他人を頼りたくなる。

下手すると神頼みさえしたくなったりする。

そんな時はこの言葉を思い出そう。

「ゆく水に 数書くよりも はかなきは 仏をたのむ 人ののちの世」

(一休禅師)

一休禅師の短歌である。

どういう意味か?

流れゆく川に数を書いてもしかたない。

けど、もっとはかないのは、仏に後の世を頼むことである。

誤解を恐れずに説明するなら、要するに神様仏様に依存してはいけないよということ。

もっといえば、自力で行けということ。

 

例えば、投資でも、買った株がなかなか上がらないと「神頼み」に頼ってしまう人は多い。

「上がってください」と祈る人も・・・。

あるいは、専門家から買う銘柄を聞こうとする人も多い。有名な投資家が「これは買い!」と言ったから買ったり、Twitter(現X)で影響力ある人が「買いました!」とつぶやいたら買ってしまったり。

こういう「他力本願」な人は投資は止めた方がいい。まず上手くいかない。

 

そういえば、昔こういう経営者がいた。

「すごい新商品を開発したので、代理店になってくれる人を探しています。

誰か紹介してくれませんか?」と。

私はそれに対し、こう応えた。

「まだ売れてもいない商品を一体誰が本気で売ってくれるんですか?

代理店をやってくれる人も商売でやっています。

だから、当然、『売れる商品』を売ろうとします。

なのに、まだ売れるかどうかもわからない商品を本気になって売ると思いますか?

すでに知名度があったり、売りやすい商品を売るのではありませんか?

なので、あなたがやることは、『まず自分が本気になって売ること』です。

売って売って売りまくるのです。

そしたら、代理店さんなどが『売らせてくれませんか?』と向こうから声をかけてきます。

その時はじめて代理店制度を用いるのです。」

と。

 

一休禅師も「後の世」を仏に頼るなと言っている。

まずは自力を頼れと。これは経営でも投資でも全く同様の考え方である。

ちなみに、余談だが、私が行うコンサルティングやコーチングは、クライアントが「自力」でなんとかできることをお手伝いするもの。

「こうした方がいい」「ああした方がいい」といったダイレクトな助言はほぼしない。その人が自力で考え、自力で行動することのほんのちょっとしたサポートをさせていただくことに注力している。

あるいは、「作野はこうした」とか「ある人はこうした」といった例え話をするだけ。それを聞いて、どう感じたか?どう応用するか?は本人任せ=自力である。

そうして、自分で考え、行動するからこそ、その人は結果に責任を持ち、成長していくのである。

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