随筆

随筆

社員が活躍できないのは社長の責任。(佐藤一斎『言志四録』晩17)

「濁水もまた水なり。一たび澄めば清水と為る。 客気もまた気なり。一たび転ずれば正気と為る。 逐客(ちっかく)の工夫は、ただ是れ克己のみ。ただ是れ復礼のみ。」 これは佐藤一斎『言志四録』の言志晩録第一七条に書かれた言葉である。 意訳すると、濁...
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好景気は思い切った勤倹貯蓄。不景気には思い切った投資。(本多静六語録)

先日から本多静六氏を取り上げている。 なぜか?というと、不景気やデフレ期に特に本多静六氏の名言が心に刺さるからである。 米中貿易戦争の雲行きが怪しい。2018年10月の日経平均も約3,000円下げた。 大きな景気変動が来ていることが読み取れ...
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志は大きく、着手は小さく。

学者は、志大にして、工夫は則ち皆小ならんことを要す。 小は事においては始と為り、物においては機と為る。 易に云う「復は小にして物をわきまう」とは、是れなり。 これは佐藤一斎『言志四録』の言志耊録第二七条に書かれた言葉である。 意訳すると、学...
随筆

「守り」を意識して事業を起こす。(言志四録)

「創業、守成の称は、開国、継世をはん言するのみ。その実はすなわち創業の内に守成有り、守成の中に創業あり。ただよく守成す、これをもって創業す。ただよく創業す、これをもって守成す。」 これは佐藤一斎『言志四録』の言志晩録第一二八条に書かれた言葉...
随筆

若くしてのFIREが幸福とは限らない。

「世を避けて而(しこう)して世におるは、難きに似て易く、世におりて而して世を避くるは、易きに似て難し。」 これは佐藤一斎『言志四録』の言志耋録第一三七条に書かれた言葉である。 意訳すると、世の中や社会を避けて隠居などしてみると、幸福でいるの...
随筆

儲けたければ「一業」に絞る。

「一物を多くすればここに一事を多くし、一事を多くすればここに一塁(いちるい)を多くす。」 これは佐藤一斎『言志四録』の言志録第二一九条に書かれた言葉である。 現代語訳にすると以下の通り。 「物が一つ増えると、やることが一つ増え、やることが一...
随筆

新規事業が失敗する理由は準備不足。

「事を慮る(おもんぱかる)は周詳ならんことを欲し、事を処するは易簡ならんことを欲す。」 これは佐藤一斎『言志四録』の言志録第二十六条に書かれた言葉。 現代語訳にすると以下の通り。 「物事を考える場合は周到で詳細な準備が必要である。そして、実...
心・人生・出世

一瞬一瞬を大切に。チャンスは「その時」しかない。(徒然草)

「お金」を得るチャンスやビジネスチャンスには「次がない」と思う事が大切だ。 兼好法師の『徒然草』の第九十二段に面白い説がある。 「ある人、弓射ることをならふに、もろ矢をたばさみて的にむかふ。師のいはく、「初心の人、二つの矢を持つことなかれ。...
随筆

算多きは勝ち、算少なきは敗る。(孫子の兵法)

「それ未だ戦わざるに廟算(びょうさん)して勝つ者は、算を得ること多ければなり。 未だ戦わざるを廟算して勝たざる者は、算を得ること少なければなり。算多きは勝ち、算少なきは敗る。 いわんや算なきにおいてをや。われここをもってこれを観るに、勝算あ...
心・人生・出世

伸びる前には縮むものである。

尺蠖(せきかく)の屈するは、以って信(の)びんことを求むるなり。 これは「易経」に書かれている言葉である。 意訳すると「尺取虫が体を屈折するのは、伸びるためである」ということ。 尺取虫が身を縮めるのは一見すると苦しそうに見える。 が、それは...